フランスのアールデコリングに嵌められていたアンティークサフィレット(チェコ製)を、フランス製アール・デコ期のアンティークリングにセットしたシルバーリング。
サフィレットは載せ替えですが、ガラスも台座もそれぞれ別のアンティーク製品です。
サフィレットは元々リングだったのですが、入手段階でフランスのアールデコのリングに載せられていたため、その時点でも載せ替えです。
以前サフィレットを別のブローチに補充するために元のリングから取り外したのですが(その時にリングは別のサフィレットリングに仕立て販売済み)、今回サフィレットをそのブローチから外し、元々合成サファイアの載っていたこちらのリングに載せ替えています。
リングのデザインはアールデコの典型的なカテドラル風のバターカップのセッティングですが、サイドにラインが入っており、通常この部分には何のデザインもなくなだらかにのぺっとした感じに仕上がっているため、若干デコラティブで、キリッとしまった印象を与えています。
少しのデザインなのですが、かなり印象は違います。
同じバターカップデザインのシルバーペンダントも出展しておりますので、そちらもぜひご覧下さい。
サフィレットの色合いや質もほぼ同じで、装いに調和します。
ちなみに、オリジナルのサフィレットのコスチュームジュエリーに、アールデコ期のものはないとされています。
サフィレットに合う台を選んでおり、また、価格高騰に伴い載せ替えが主流になって来ているため、さほど違和感は感じられないとは思いますが、念の為、この商品はオリジナルでもなく、オリジナルのアンティークサフィレットの時代に存在した組み合わせでもありません。
サフィレットは蛍光性のある森林ガラス(チェコ周辺のガラス原料に由来する発色)。
UVライトの強弱や当て方、見る角度により異なりますが、通常のサフィレットのように赤くなるのではなく、微かにグリーンがかった濁った色に光ります。
個人的にはベークライトまたは初期プラスティックのサフィレットやサフィリーンは単なる模造ガラスに留まらない、それぞれに初期のサフィレットとは異なる魅力と性質を持つコレクタブルなアイテムと思いますが、サフィレットの模造品が出てしまっている今、現在も再現不可能であろうと思われるのはこのような蛍光ガラスや、当時の水銀を用いていた箔の残っている(現代の修復用のキットの箔とも質感が異なり、同じく現代のスワロフスキー等に近いサフィリーンの厚い箔とも別物)サフィレットです(個人的な見解で、誤っている可能性も多分にありますので展開等はご遠慮下さい。詳しい方々にお聞きしたところ、蛍光物質が何であるかは諸説あるようです)。
大きめの蛍光サフィレットをいくつか出品していますが、大きいサイズの蛍光ガラスはあまりありません。
サフィレットはカラーチェンジガラスですので、通常時も様々な光源下でそれぞれの輝き方をしますが、蛍光もなかなか興味深いものです。
こちらのサフィレットは、通常の光では、淡いブラウンに淡いブルーの、典型的なアンティークサフィレットの色合いです。
特徴としては、太陽光下でブルーにギラギラ輝くこと(多くのサフィレットはブラウンに沈みがち)と、反射光のきつさがあります。
きつい輝きはダイヤモンドで言うところのクラリティーに相当するものに由来するのか、かなり鋭い光を放ちます。
美しいサフィレットです。
リングの爪は若干加工しており、ガラスが外れないようになっています。
ガラスを包み込むようなセッティングですので、傷も付きにくいです。
ガラスは約8mmとまずまずの大きさ。
強い光と相まって、かなり存在感があります。
サフィレットはフランス製品(上記の通りリング)のパーツ取りで、テーブル面も含めいくつか小さな傷はありますが、大きく目立つものはなく、概ね良い状態。
台座は刻印なしのシルバー、フランス製です。
こちらも目立つ傷や歪みはありません。
磨きは行っていませんので、本物の古美調をお楽しみ下さい。
サフィレット 直径 7.95mm
リングサイズ 内径 16.23〜91mm
何かありましたらご質問下さい。
返品・交換不可。